2008年1月27日

アナログカメラの世界

先日手に入れた父親の中判カメラ、ゼンザブロニカETRS。
使い方がよくわからなかったこともあり、本やネットで色々と調べているうちに、アナログカメラの魅惑的な世界(深い闇、とも言う.....)を知り、最近ではすっかり中古カメラ店巡りが楽しくなってきてしまった。もちろん、ライカだのハッセルだのリンホフだのといった高級ブランドの類は、目の保養として眺めているだけではありますが。新宿、上野、銀座、中野................フライフィッシング店、アウトドアショップ、そして中古カメラ屋、ついでに言えば立ち飲み酒場、大人のお散歩は楽しくも忙しいですなあ。
それにしても、下手にライカなどにハマる経済力をお持ちの方は大変だろうなぁ、ありゃ実に底なし沼のようなオソロシイ世界です。ホントうらやまし.........じゃなかったお気の毒です。

ともかく、そんなこんなでこちらも日課となった中古カメラ屋のホームページ巡回をしている時に、格安のゼンザノンE/75mmを発見した。若干レンズ内にホコリが見られるためのようだ。もっとも、おそらく実用には問題ないと思われたので、さっそく購入してきた。200mmのレンズだけではどうにも不便だと思っていたところなので、渡りに船である。

この位のサイズのレンズを装着すると、中判カメラらしいクラシックな外観となってなかなかイイものだ、と気分良く自己満足にひたっている。
左右逆像のウェストレベルファインダーで覗く世界は、なんとなく楽しい。
実はフィルムのサイズ云々というより、この独特な感覚が中判カメラの魅力なのだろう..........たぶん。

と、ところが..............先日200mmのレンズで.撮ったものを現像してみたところ、マトモに写っている写真は15枚中わずか数枚という散々たる結果であった。
20年以上付けっぱなしになっていた(らしい)常用フィルターが原因だったようなのだが、露出もまるで褒められたモノではなかった。
デジカメを露出計代わりにしてテキトーに設定したのだが、やはりフルマニュアル機(ETRシリーズには別売りのアイレベル・AEファインダーもあるのだが、アレだとあまり気分が出ないし測光精度もイマイチ)って素人には相当難しい、と実感した。
というより、誰が撮っても明らかな失敗は少ない最近のデジカメはつくづくスゴイ!!!、と今さらながら感心してしまった。
何日か前の新聞に、横山大観の記事が載っていて、「新しもの好きで好奇心旺盛な大観は、当時はまだ珍しい舶来品を多数所有しており、その中にはドイツ製のカメラもあった。しかし、メカには弱く「現像に出したら、『また撮れてませんよ』と言われた」とよくこぼしていた。」みたいなことが書いてあった。そもそもフィルム時代の写真って、(アングルだのレンズの描写性能だのという以前に)「ちゃんと写ってるかな〜??」とドキドキしながら現像に出したものなのだろう。

ブロニカはそれほど昔のカメラではないが、露出もピントも放っておけば勝手に決めてくれる現代のデジカメに慣れた軟弱な身には、その扱いにもまだまだ鍛錬が必要なようである。
標準レンズも手に入れたことだし、気長に精進していこうと思う今日この頃である。

投稿者 かえる : 16:01 | つぶやき

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